The 36 Lessons of Vivec

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ヴィベクの三十六の教訓

TES: Online Edition

Game Version: 9.2.7
Note: An archive of the original contents of the current versions of the complete text.

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Chapters

A V S
1: 第一説話 13: 第十三説話 25: 第二十五説話
2: 第二説話 14: 第十四説話 26: 第二十六説話
3: 第三説話 15: 第十五説話 27: 第二十七説話
4: 第四説話 16: 第十六説話 28: 第二十八説話
5: 第五説話 17: 第十七説話 29: 第二十九説話
6: 第六説話 18: 第十八説話 30: 第三十説話
7: 第七説話 19: 第十九説話 31: 第三十一説話
8: 第八説話 20: 第二十説話 32: 第三十二説話
9: 第九説話 21: 第二十一説話 33: 第三十三説話
10: 第十説話 22: 第二十二説話 34: 第三十四説話
11: 第十一説話 23: 第二十三説話 35: 第三十五説話
12: 第十二説話 24: 第二十四説話 36: 第三十六説話

Chapter One

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第一説話

北方人との戦争が起こる前、後のチャイマーであるヴェロシの下に、灰の中で彼は生まれた。最初にアイエムがネッチマンの村を訪れたが、彼女の影はまるで策謀のデイドラ公ボエシアのもので、ありとあらゆるものが彼女の周りにまとわりつき、やがて星のようになっていった。

アイエムはネッチマンの妻を捕まえてこう言った:

「私は三位一体の蛇の女王。あなたの中には心像と、次の言葉がある。アイエム、アイ、セーティ、アイ、ベク。謎が訪れるまで、この7音節の言葉を唱え続けるがいい」

するとアイエムはネッチマンの妻を海に投げ込み、ドゥルーが彼女を碧水晶とサンゴの城へ連れて行った。ネッチマンの妻はえらとミルクフィンガーを与えられ、心像を卵として産めるよう性別を変えられた。そしてそこに7、8ヶ月の間滞在した。

次にセトがネッチマンの妻を訪れ、こう言った:

「私は三位一体のクロックワークの王。あなたの中には私の弟か妹がいる。それは目に見えない言葉や剣の知識を持ち、それをホーテーターがやってくるまで育てねばならない」

するとセトが手を伸ばし、無数のホムンクルスが現れた。それらは光るロープのようにネッチマンの妻を再び地上へと引き上げ、アズラ海岸で降ろした。彼女はそこでまた7、8ヶ月過ごし、卵の世話をした。それに向かってメファーラの掟やヴェロスの預言、時にはトリニマクの禁じられた教えを囁いた。

ある夜7人のデイドラが彼女を訪れ、それぞれが卵に新しい動きを教えた。特定の方法で骨を動かすことによって体得できる動きである。彼らは何々のごとく動く男爵と呼ばれている。すると8人目のデイドロスが現れた。ファーヌイヘン、既知の動きを増殖させる者とも呼ばれる半公だった。

ファーヌイヘンはこう言った:

「誰を待っているの?」

ネッチマンの妻はホーテーターと答えた。

「3ヶ月後にインドリルの地へ行きなさい。その時に戦争が始まる。私は戻り、わけも分からず死んでいった戦士たちを苦しめましょう。でもその前に、これを見せるわ」

すると男爵たちと半公は円になり、卵と心像の前で様々な恐ろしい戦闘のような踊りを踊った。

「見なさい、小さきベクよ。そして私の素晴らしい剣術の裏を見るのです。その中には全てにおいて完璧な、純粋な戦闘の道があるでしょう。数字は何?」

その数字とは古いティブロルの木に巣を作れる鳥の数から、誠実な仕事の3グラムを引いたものであると言われている。だが後にヴィベクはより良いものを発見したため、この秘密は人々へと授けられた。

「私は左手で世界を握りつぶしたことがある」と彼は言う。「だが右手にはそれに勝てるものがある。愛は私の意思によってのみ動く」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Two

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第二説話

ヴィベクの卵を宿したネッチマンの妻はインドリルの地を探し求めた。旅の途中、幾多の霊魂が彼女の下を訪れてはその息子か娘に指導を申し出た。その者こそが後にヴァーデンフェルの目に見えぬ戦詩人ヴィベクとなる。

最初の霊魂は彼女を抱きかかえ、知識を送り込んだ。ネッチマンの妻はその計り知れない熱意に浸された。卵は喜び、彼女の中で何度も回転し、世界の五角に礼をしながらこう言った:

「この聖なる行いをした者は、誇りと力を手に入れるだろう!」

第二の霊魂は態度が悪く立場をわきまえなかったため、頭痛の呪文により追い払われた。第三の霊魂アトハトゥールは、ネッチマンの妻が皇帝カサダケの下で休んでいたときに訪れた。彼の衣服は何らかの意味合いをもつもので作られていた。卵はそれを三度見た。

初め、ヴィベクはこう言った:

「ふん、何の意味もないじゃないか!」

二度目に見たときはこう言った:

「うーむ、やはり何かあるのかもしれない」

最後にアトハトゥールの衣服を長時間眺め、こう言った:

「素晴らしい、具体性に欠けるものから意味を読み取る能力か!」

「ことわざだ」そう言い残し、アトハトゥールは去った。

第四と第五の霊魂はいとこ同士だったため、共に現れた。霊の力で卵の中を探り、核を見つけた。この時点でヴィベクは周囲の欠けた星のような形をしていたとも、失われた形を再生したような姿だったとも伝わる。

片方のいとこがこう言った。「私の方の家族からは、全宇宙を終わらせるほどの厄災を授けよう」

もう片方のいとこはこう言った。「私の方からは、その最中に行わねばならない儀式を授けよう」

それに対して卵は笑った。「この若さでこれだけのものを与えられるとは。私は以前にも生まれたことがあるに違いない」

すると第六の霊魂、ヴェロシに性や殺人の美学を教えた黒き手のメファーラが現れた。その燃える心でネッチマンの妻の目を溶かし、腹を切り裂いて卵を取り出した。卵ははるか昔、大地がまだ寒く、盲目でなかった時代に自分が何であったか見ることができた。

デイドロスと合流しその秘密を奪ったが、世界が崩壊しないようにいくつか残しておいた。そして黒き手のメファーラは卵をネッチマンの妻の中へ戻し、魔法の吐息を吹きかけて穴を塞いだ。しかしデイドロスは彼女の目を治してやらず、こう言った:

「神は三つの鍵を持っている。誕生、機械、狭間の言葉だ」

賢き者は、この説話の中にその鍵の半分を見つけるだろう。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Three

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第三説話

目の見えないネッチマンの妻は、インドリル家の領地を目指す途中で洞窟の中へ入ってしまった。その洞窟はドゥエマーの要塞だった。ドゥエマーは卵に気づくとネッチマンの妻を捕らえた。頭から足先まで拘束し、地の奥深くへと連れて行った。

彼女は、ドゥエマーがこう言ったのを聞いた:

「彼女の像を作って地上に出しておけ。彼女には我々が持つものに似たものがある。彼女が長い間戻らなければヴェロシは気づき、探しに来るだろう。

暗闇の中で、ネッチマンの妻は大きなナイフが自分を切り裂こうとしているのを感じた。そのナイフが通用しないと、ドゥエマーたちは音を使った。それも通用せず、次は熱を使った。結局何も通用せず、ヴィベクの卵は彼女の中で無傷のままだった。

ドゥエマーがこう言った:

「何をやっても駄目だ。違うことをするしかない」

ヴィベクは母親の恐怖心を感じ取り、励ました。

「炎は私のものだ、飲み込まれるといい
そしてボエトヒーアの家の
パッドホームの祭壇に
秘密の扉を作るといい
そこは安全で
見守られている」

この祈りのおかげでネッチマンの妻は深い眠りに落ちた。その眠りはあまりに深く、その後ドゥエマーの精霊たちが角のある球体で彼女を切り刻んでも、目覚めることなく安らかに死んだ。ヴィベクは腹から取り出され、研究のため魔法のガラスの中に入れられた。自らを捕らえた者たちを困惑させるため、彼は愛を放った。ドゥエマーは愛という感情について何も知らなかったのだ。

卵はこう言った:

「愛とは気分や対人関係を構成する要素だけでなく、そこから1時間後の怒り、後悔するような制約、愛する者同士にしか分からぬ感情からくる問題、そして変わらぬ容姿を生み出す成分でもある」

「愛とは言語的および非言語的な分かりやすいやり取りにおいてしばしば使用され、時にそれは真の愛情へと変化し、強く消えない絆を生み出すことがある。愛の基本的な形は、対人関係を通して約13種類のエネルギーを補給するものである。社会におけるその役割と価値については意見が分かれる」

ドゥエマーたちは腹を立て、力の象徴の後ろに隠れようとした。卵の心像を洞窟から出し、作らせていたヴィベクの母親像の中に入れるよう精霊たちに命じた。

ドゥエマーがこう言った:

「我々ドゥエマーは、ヴェロシの持っているものに憧れるだけの存在だ」

「ニルン、 ルーカン、ラケト、センドル、キンラト、アクハト、 マーラ、ジュナール。我々の知る八つの世界の全てにおいて、彼らは我々に破滅をもたらすだろう」

破滅に関する秘密が、この説話の中にある。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Four

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第四説話

ヴィベクの卵を宿したネッチマンの妻の像は再びインドリルの地を探し始めた。旅の途中、後にヴァーデンフェルの目に見えぬ戦詩人ヴィベクとなるべきその息子か娘に指導を申し出るため、また幾多の霊魂が訪れた。

偶然の一致ギルドの陳情者と呼ばれる霊魂の団体がやってきた。ヴィベクはすぐに試練を見抜き、こう言った:

「神の意思により、偶然など存在しない」

名を忘れられし陳情者の長は、その概念の存在を守るべくこう主張した。「同時に同じことを言うことは、魔法のように素晴らしいことだ」

聖性を保持するためには、断固として運を否定せねばならないことをヴィベクは知っていた。彼はこう言った:

「偶然が起こる瞬間に、一致する条件や様々な要素が新たに発覚することが、偶然であるための前提条件の一つではないのか? 小さな偶然が繰り返されることで初めて共時性が生まれる。さらに分析すると、共時性が確率以上のものに引き起こされていると思わせているのは、その偶然の数に他ならない。このことから、共時性は様々な兆候として表面化するが、結果として共時性そのものが偶然という概念を否定している」

こうしてヴェロシの地から偶然が消えた。

次にネッチマンの妻の像の前に大地の古い骨が現れ、こう言った。「世界を支配する王となるなら、新しい言葉を使って混乱させねばならない。私を考えさせてみろ」

「いいだろう」ヴィベクは言った。「私が愛する世界の謎を話してやろう。彼女の首都は誰だ? 彼女のカメオの景色は見たか? 私には秘密のろうそくがあるが、不誠実なため見当たらない。私は103の温もりから作られた影の端を手でなぞり、その証拠を残さない」

これを聞いて古の骨は体を20回折り曲げ、ついにはミルクのようになり、ヴィベクはそれを飲んで世界を支配する王となった。

最後に、どの角度から見ても完璧な、正確さの議長が現れた。ヴィベクはすぐに試練を理解し、こう言った:

「確実性とは、好んでそれを追求するパズル好きな論理学者や色白美人の女性のためのものだ。私は不確実性から生まれた者だ」

議長は頭を下げ、一度に50種類もの完璧な笑顔を向けた。ローブから天体観測儀を取り出して真っ二つに割り、その両方をヴィベクの卵像に手渡した。

ヴィベクは笑ってこう言った。「ああ、知っている。感覚の重労働は極地の氷のように利己的で、他者に幸運と見なされるような人生に費やした労力はなお醜い。支配する王となるためには、耐えがたきに耐え、どんな天体観測儀やコンパスでも測れないものを測らねばならない」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Five

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第五説話

とうとうネッチマンの妻の像は不安定になった。急いでいたドゥエマーたちは像を粗雑に作っており、レッドマウンテンの灰で金色の腱が弱っていた。ほどなくして、インドリルへ続く道の横で膝をついて倒れた。当時のヴェロス、現在のアルマレクシアの首都へ向かう途中の商人のキャラバンに、80日後発見された。

生まれる前のヴィベクは民とかかわりがなかったため、何も言わなかった。ただの壊れた像で、中には何もないとキャラバンのチャイマーに思わせるためである。キャラバンを護衛していたチャイマーの戦士がこう言った:

「ドゥエマーどもめ、我々に似た形の像を鉄で作って騙そうとするとは。これを首都に持ち帰り、母なるアイエムに見せるべきだ。彼女も敵の新しい策略を見たいだろう」

だが商人の長はこう言った:

「その労力に見合った報酬が受け取れるとは思えない。ノアモクに寄ってデイゴンの赤い妻たちに売った方が良い。彼女たちは、深き民の作った不思議なものには報酬を惜しまない」

だが預言に詳しい別のチャイマーは、その像を不安そうに見ていた。

「最大限の富を得られるよう、私を雇ったのではないか? ならば戦士の言うとおり、アイエムのところへ運ぶべきだ。敵の手で作られたとはいえ、この中には聖なるもの、もしくはそうなるべきものが入っている」

商人の長はネッチマンの妻の像を見て少し考えた。普段なら預言者の忠告は注意深く受け止める彼だったが、ノアモクで得られる利益のことしか考えられずにいた。赤い妻たちから得られる報酬は四角でよく傷つき、月の下のどんな場所でも味わえない腹への魔法だ。その欲望は、彼に母なるアイエムを否定させてしまった。彼はノアモクへの進路変更を指示した。

キャラバンが再び出発しようとしたとき、首都へと向かうよう進言したチャイマーの戦士が商人の長に金を投げつけてこう言った:

「私はその像にこれだけ出そう。そして忠告する。北の野蛮な者たちと戦争になる。母なるアイエムがその敵を相手にする間、別の敵を相手にさせるわけにはいかない」

商人の長はこう言った。「ネレヴァル、これでは足りない。私も私なりに三位一体だが、自分の体に正直に、より多くを求める」

するとヴィベクはこれ以上黙っていられず、ネレヴァルの頭の中でこう言った:

「この言葉が聞こえるなら、逃げよ
ホーテーターよ、明確な未知へと足を踏み入れよ
昨日は眠り、それまで黙っていろ
溶けゆく石に哀歌はいらない」

そしてネレヴァルは商人の長を殺し、キャラバンを自分のものにした。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Six

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第六説話

お前はホーテーターの言葉の隣に隠された、ヴィベクの第六説話を見つけた。

永遠の中に永遠があり、それを紐解くと世界で初めての文章になる。

メファーラとアズラは伝統の門であり、ボエシアは秘密の炎である。

ヴェロスにはまだ見つけられていないライオンによって、太陽は食われるだろう。

六は、人の想像で着られるベストや衣服である。

簡単な言葉のみを見よ、それ以外は全て敵で、あなたを混乱させようとする。

六は、暴力による天の製法で、この言葉を読んだお前はそのうちの一つを学んだだろう。

父は機械であり、機械の口である。彼の唯一の謎はさらなる複雑さへの招待である。

母は活発でニックスハウンドのような鋭い爪をもつが、日々を取り戻す者たちの中で最も神聖な者である。

息子は私ベクで、三、六、九、そしてそれに続くものであり、輝かしく慈悲深く、境界はなく、この世界や他の世界の中で最も完成された、金のように淡く光る剣であり象徴である。

不信のみを使った第四の哲学がある

私が剣で語れば、それは良識ある者のことだ。

私が言葉で語れば、それは死者のことだ。

私はベク、3333と決められた最後の日まで、あなたの守護者でありレッドマウンテンの守護者である。

私の下には、アルトマーから離れるために必要となった蛮人。

私の上には、炎と神のエキスに浸った挑戦。

お前の名をつけた預言者と違い、私を通してお前は求められる。

六は謎から敵、教師につながる歩道である。

ボエシアとアズラは宇宙の原理であり、生み出し、創造し、メファーラが芸術に変える。

私が剣で語れば、それは初夜のことだ。

私が言葉で語れば、それは死者のことだ。

それが真実と言われれば、お前の名前に輝きが生まれるだろう。

六はヴェロスの守護者である。三は再び生まれ、お前が英雄の性質を身につけるまで試練を与える。

眠っている世界があり、お前はそれから身を守らねばならない。

私が剣で語れば、それは両面である。

私が言葉で語れば、それは獣の生活である。

私が剣で語れば、それはため息が先立つ。

私が言葉で語れば、それは狼が先立つ。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Seven

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第七説話

ネレヴァルのキャラバンが当時のヴェロス、現在のアルマレクシアの首都へ向かっていると、オブリビオンから地鳴りがした。スキャンプの中の公爵が災厄の神と出くわし、一つ一つ扉の前で敬意を払っていると、メエルーンズ・デイゴンの執事長と会った。

スキャンプの公爵はこう言った。「私は汚れた水と炎の王、デイゴン卿の命で来た。七つの軍団の旗を持って来た」

執事長の頭は汚れた水と炎の球体だった。彼は深く頭を下げ、スキャンプの公爵の頭を取り込んだ。

彼は最初の旗を見た。二回以上は死ねる恐ろしい戦士の軍団を指揮するものだった。

二つ目の旗を見た。羽の生えた牛と、それに乗る色の皇帝の軍団を指揮するものだった。

三つ目の旗を見た。逆になったゴルゴン、つまり鱗が人の顔になった大蛇の軍団を指揮するものだった。

四つ目の旗を見た。裏切られた恋人たちの軍団を指揮するものだった。

五つ目の旗を見た。犠牲者に飛び乗らんとする傷の軍団を指揮するものだった。

六つ目の旗を見た。小さい惑星の軍団を指揮するものだった。

七つ目の旗を見た。鎧を着た勝利の一手の軍団を指揮するものだった。

これに対して執事長はこう言った。「クウッタ公爵、あなたの軍団は強いがネレヴァルや三位一体を破壊するには足りない。ホーテーターが妻に使う知恵を見習いなさい」

そして彼らは中界を覗き込み、これを見た:

赤き戦争とキチンの男たちの
無数の雷の中で蒸発し
運命が彼を
我々のやり方から遠ざける
我々が欲した熱
忘れられていないと願う熱
そこで運命が
距離を覆う
黄金の東で戦争と修復ではなく
それを見たことに喜ぶ
忘れられた裂け目
ホーテーターの呪い
そしてあと二つが彼の手に

そしてスキャンプの公爵はホーテーターの掌を見た。その上に乗る卵には力強い言葉が書かれていた: ガルトク・パドメ・ガルトク・パドメ。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Eight

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第八説話

ネレヴァルとヴィベクは首都が見える場所まで進んでおり、災厄の四柱神はまだ彼らと争うべき時ではないと分かっていた。キャラバンの音楽家たちは壮大な入場曲を奏で、モーニングホールドの十一の門が大きく開いた。

アイエムは、彼女の欲求に応じて姿を変える夫の像とともに現れた。その周囲には今では忘れられし、叫びのギルドがいた。彼らは、当時はまだ善人が多かったヴェロシの人々の思いを抱えていた。叫びはアイエムと国の助言者であったが、時には争いを起こしセトに叱られていた。その頃にはインドリル家の旗で飾られていたネレヴァルに、アイエムが近づいた。彼はヴィベクの卵の入ったネッチマンの妻の像を彼女に捧げた。

アイエムはネレヴァルにこう言った:

「アズラであるセトによれば、戦争が迫っている。我々の救世主となるホーテーターが解決策を手にやって来るそうだ」

ネレヴァルはこう言った:

「私は敵であるドゥエマーたちの企みを知らせに遠くから来ましたが、旅の途中で多くを学び、意見が変わりました。私の横にあるネッチマンの妻は剣であり象徴であり、中には預言者が入っています。彼によると、我々はしばらくの間彼を見習い、かつての敵と同じ服を着て、恥じることなく彼らの機械を利用すべきだそうです」

これに対してヴィベクはこう声に出した:

「女王よ、お前であるボエシアはトリニマクの皮を被り、ヴェロスの欠陥を清めた。それを繰り返すべきだ。輝く者の歩くべき道である」

鉄の蒸気の雲からセトが現れ、その手下たちが血液から椅子を作った。彼はアイエムの隣に座り、王の再誕を見守った。ヴィベクは三位一体の彼らにこう言った:

「私の儀式、試練、その中に眠る言葉
私の肌、それ以上の動機は必要ない」

アイエムはこう言った:

「アイエム、アイ、セーティ、アイ、ベク。我々は届けられ、そして完全になる。黒き手のダイヤモンドが露わになった」

セトはこう言った:

「彼の歩くところには、目に見えぬ言葉がある」

叫びは突然静かになり、読み始めた。ヴィベクは卵から手足などを出し、母親の像と一つになった。水の中、炎の中、鉄の中、灰の中、東の全ての芸術が一つとなり、六倍の知恵を持ち、男と女の融合体、魔法の両性となり、戦いの原理、言葉における性の死、中界で唯一の存在となったのである。彼はこう言った:

「ホーテーターの手を取り、戦争とその先へと導こう。我々は雷の中、違う道を行く。これが我々の運命なのだ」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Nine

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第九説話

そして北方人との戦争が始まり、ヴィベクは迅速かつ巧みにドゥエマーたちとの団結へとホーテーターを導いた。極寒の西の悪魔の首領たちは、以下の不浄の数字五の者であった。

沼の口ホアガは、髭を蓄えた大王の姿で、大地を操り息を吹き込む力があった。この悪魔は戦場の側面で、土をガツガツ食べていることが多かった。戦場で部下が倒れると、ホアガはその土を彼らに注入した。彼らはゆっくりと起き上がり、再び戦った。彼にはフェンジャという秘密の名前があり、撃退されるまでにチャイマーの村を十七、ドゥエマーの要塞を二つ壊滅させた。

走る飢餓チェムアは、兜を被った騎兵の姿で、叫ぶ心臓と空の病の力があった。チャイマーの英雄ドーレス・キズメトイを食らい、その霊魂をアサシンとしてホーテーターに送った。最初のブライターとも呼ばれるチェムアは、雲に腹痛を起こさせ、ヴェロスの雨を胆汁に変えられた。ヴィベクとホーテーターに殺されるまで、チャイマーの村を六つ破壊した。

二枚舌バーグは、髭を蓄えた大王の姿で、確実性と形態変化の力があった。彼の手下は数こそ少なかったが、西の奥地で暴れ、ヴェロシの罠師や斥候の多くを殺した。彼の二枚舌から発せられる言葉を理解できたのはヴィベクのみであったため、二人は大論争を始め、北方人は戦詩人に敗れた。論争の間、アルムシヴィは姿を隠さなければならなかった。

次元の娘バーフォクは、槍持つ有翼人の姿で、物事の結末の力があった。歌うことで結末を操れたため、バーフォクとの戦いは必ず彼女の勝利に終わった。彼女の力で、チャイマーの村が四つ、ドゥエマーの要塞二つが壊滅した。ヴェロスが滅ぼされないよう、ヴィベクはミルクフィンガーで彼女の口を塞がなければならなかった。

北の竜イスミールは、常に髭を蓄えた大王の姿で、無限とこだまの力があった。彼は暗く不気味で、侵略者たる首領たちの中では最も寡黙だったが、言葉を発すると村は持ち上がり、海へと投げ込まれた。ホーテーターは素手で彼と戦い、竜の叫びを掴み、イスミールの喉から血が出るまで握った。叫びはヴィベクのものとなり、黒檀のリスニングフレームに変えられた。それをイスミールの顔や耳に乗せ、正気を失わせて追い払った。

「向かって来ては追い払う。そして全てが回る。これから言うことは不快で、記録にふさわしくないだろう: ハルマ・モラ・アルタドゥーン! エ・アルタドゥーン!」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Ten

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第十説話

お前はその後ホーテーターに渡った言葉に隠された、ヴィベクの第十説話を見つけた。

引き起こす者は何も持っていない状態で左手を挙げ、武器はいらないと示さねばならない。来るものは常に隠れているため、引き起こす者は常に目に見えない。もしくは敵の肌の中にいることが望ましい。

「王国の瞼は三十六の本を埋めるだろうが、その眼は世界を読み解く」

これによりホーテーターは私に理解を求める。剣は性急なものである。死者には何も書いてはいけない。ボエトヒーアの言葉を忘れぬようにと、ヴィベクはホーテーターに言う:

枠作り、スカラブであるあなたに、我々は誓った: 我々があなたを愛せる世界と、大事にできる泥のマントを。見ていない間に先人たちに裏切られた。ホアリー・マグナスの危険な意見で過小評価は揺らがない。これはいつも満足している者に使う手法だ。短い塔の季節、すり減った赦し。そしてこれは何だ。瞼の下にあるのは炎か?

自らの肌の中で変わりなさいと、私はトリニマクを食べし者たちに言う。声を痣の色に変えなさい。敵のように自らを家に分け、これまた敵である災厄の柱神のように中心から順に法を定め、自らを材木、泥、樹脂であるとみなしなさい。シシシットの一歩は敵の突進よりも速いため、分裂してはいけない。彼は砂利のために全てを切り裂く。

我々は雷の中、違う道を行く。静止と怠慢な奴隷によって建てられた全ての真の家は、シシシットから始まる。偽りの地図のように壊れた偏愛に背を向けよ。このように動くといい。偽りの父には素早く、母は隅でガラスと雨のために泣く。静止は何も求めず、無であるがゆえに無を求める。八つの永遠の不完全の中では、あなたもそうだった。

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
シシシットはまだ旅の途中であると理解せよ

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
空に輝く鏡の中で

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
溺れながら微笑む

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
静止は大いに願っている

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
まだ問われていないことに

ヴィベクはホーテーターに言う、ヴィベクの言葉を思い出せと。
答えることを

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Eleven

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第十一説話

アルムシヴィとその王ホーテーターの善き治世の下で、チャイマーとドゥエマーが共存していたレスデイニアの時代の話である。ヴェロスの神々が宇宙などの物質を作りに出ている間、ホーテーターが混乱してしまうこともあった。そのような時にはいつでもヴィベクが彼を導いた。これが支配する王の三つの教訓の一つ目である。

「目覚めし世界は夢の記憶喪失である。全てのモチーフは傷つけられる。倒されてしまえば、テーマは未来の懐古になる。権力を悪用してはならない、さもなくば道を外れる。迷い、怒り、ついには愚の種を宿すだろう。そうなればすぐに壊れた国の祖父母となり、笑いものにされる。自分が水であることを思い出した石のように崩壊するだろう。

「必要でなく美しくもないものは家に置いてはいけない。

「試練は何にも邪魔されず受けるべきである。星の輝きはアイエムのものである。海の身勝手さはセトのものである。私は間の空気を支配する。それ以外は大地であり、今はあなたの指揮下にある。心臓の骨以外に、折れない骨はない。人生の中で二度見るだろう。一度目に得られるだけのものを得て、あとは我々に任せなさい。

「中心の真の象徴などない。シャーマトはあると信じている。聖なる場所に座ることで永く繁栄を引き起こせると思っているが、その国を出られず争いしか生まない。

「またしても象徴的かつ不毛なものの話になる。呪われて悪魔と化した真の公は最後に心から愛される。メファーラの掟によれば公式な芸術などなく、あるのは複雑性の修復点のみで、十分な時間があれば人々の恐れを取り除くだろう。この秘密にはさらなる秘密が隠されている。支配する王の道は個人を捨てた生存ではない。人々の芸術を受け止め、芸術と一つになる。つまり、秘密裏に殺さなければならない。

「支配する王は、他者に自分と同格のものを見ては何も支配できない

「武器の秘密は、恵の座であるということだ。

「言葉の秘密は、動かないことだ。

「支配する王は全身を見事な炎で覆われている。全ての行動に見返りが伴う。その者の死は目覚めし世界へ戻る地図でしかない。眠る方法も違う。シャーマトはその生き写しであり、それ故に何も支配できないと考える。

「ホーテーターとシャーマトは一対一で十一となる。優美な数字ではない。どちらの一がより大きいだろうか? 二つが入れ替われば、分かるだろうか? 私には分かる、だからあなたには私が必要だ。

「メファーラの掟によれば、セオリストとテロリストに違いはない。彼らの手にかかれば、どんな大事な欲求も消えてしまう。それ故にメファーラの手は黒い。議論には両の手を使うと良い。片手の王は解決策を見出せない。ただし神に近づく場合は、どちらも切り落とさなければならない。神は全身に恐怖を纏い、理論など必要としていない」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twelve

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第十二説話

ホーテーターが支配する王の最初の教訓を熟考している間に、ヴィベクはモーニングホールドへ入り、アイエムが二人の恋人と一緒にいるところを見た。セトはまた分裂していた。ヴィベクは観察のためその中に飛び込んだが、まだ知らぬ秘密を知ることはできなかった。収穫を得るため、いくつか分身を置いて行った。

そしてヴィベクはヴェロスの首都を出て灰の奥深くへと入っていった。長く続く悪地を見つけ、そこで巨大化の練習をした。神々よりも濃度の低い物質で足を作ることで、大地に飲み込まれることを防いだ。この時、災厄の四柱神の一角であるモラグ・バルが姿を現した。

ヴィベクは強姦の王を見てこう言った:

「参加しないとは、なんと美しいことだ」

無敵ではなかった戦詩人の足をモラグ・バルは潰し、軍団に切り落とさせた。始まりの場所から強力な炎が現れ、網のようにヴィベクを拘束し、彼はそれを許した。

「結婚するのなら」と彼は言った。「何らかの式典があると好ましい」

すると足を奪った軍団が呼び戻され、祝宴の開催を命じられた。悪地からザクロが芽生え、テントが張られた。ヴェロシの秘術師たちが切り落とされた足の言葉を読み、涙を流しながらやってきた。

ヴィベクはこう言った。「愛し合うのなら、手短に済ませねばならない。ドゥエマーの大司祭たちは問題を起こす。私はホーテーターに大事な助言を行わねばならない。一時間だけ、私の頭を貸そう」

モラグ・バルは立ち上がり、六つの腕を広げて自らの価値を示した。魅惑のルーンで飾られていた。さらにその逆、より長き世界の暦の注釈で飾られていた。彼が言葉を発すると、そこから交尾をする動物たちが落ちてきた。

「どこへ行くのだ?」と彼は言った。

「言っただろう」ヴィベクは言った。「私は大地の王の指導者となる運命なのだ。エ・アルタドゥーン・ ガルトク・パドメ」

この魔法の言葉を聞いて、強姦の王はさらにこう付け加えた。「チム」高貴を表す秘密の音節である。

ヴィベクはデイドロスから得るべきものを得たため、その日に彼と結婚した。頭を借りていた一時間の間に、強姦の王は愛の証明を求めた。

ヴィベクはそれに応えるため二つの詩を読んだが、そのうち一つ目しか知られていない:

あなたの髪を作るのにどれだけの碧水晶が必要だったか
海から採れるものの倍はあったか
愛しい者よ、地獄とは真実を語る者たちの書いた創作
私の口は嘘が上手で、歯はアリバイを製作

ヴィベクとモラグ・バルの子孫は数千にのぼる。その中で最も強き者の名は、力に満ちている: グルガ・モル・ジル・ヒャエト・エ・フーム。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirteen

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第十三説話

アルムシヴィとその王ホーテーターの善き治世の下で、チャイマーとドゥエマーが共存していたレスデイニアの時代の話である。ヴェロスの神々が宇宙などの物質を作りに出ている間、ホーテーターが混乱してしまうこともあった。そのような時にはいつでもヴィベクが彼を導いた。これが支配する王の三つの教訓の二つ目である。

「これが高貴を表す秘密の音節である: (別の場所で読まねばならない)

「人間は一時的な神話である

「魔法の十字は、自らの霊魂を消費する定命の者の価値を統合したものである。三角形で囲えば三位一体の家が見えてくる。それは隅々へと分かれ、同胞である四柱神バル、デイゴン、マラク、シェオグによって支配される。三角形を回転させれば始まりの場所、汚い嘘、反論を許さぬ者の証、その心臓を貫く。それら全ての上にはたった一人しか立てぬ場所、まだ誰も立っていない場所がある。それは新しいものの証明。それは知恵者の約束。それを全て広げれば星があるだろう。それは私の管轄ではないが、一切判断できぬところではない。偉大なる計画が飛び立つ。星のみならずスズメバチにも変形する。中心は持ちこたえられない。点と線が欠けてしまう。何もかもが欠け、器となる。最後には、それが役に立つ。それが約束されたものだ。

「剣は十字であり、アルムシヴィはそれを囲う三位一体の家である。終わりがあるならば、私は排除されなければならない。支配する王はそのことを知っていて、私は彼を試す。彼がそれを理解するまで、繰り返し殺す。私は最後の守護者である。私を排除することは、持ちこたえられぬ中心で眠っている心を再び満たすことである。私は剣、アイエムは星、セトは機械であり、世界の変化を引き起こしている。黒い海で満たされぬよう、取り決めを守るのが我々の役目である。

「シャーマトは中心で眠る。参照する世界が排除されることに、彼は耐えられない。これが偽りの夢を見る者の愚かさである。これは夢の記憶喪失、力、離脱である。これは弱き魔法であり、毒に侵されている。

「だからこそ私は言う、剣の秘密は恵の座であると。私の玉座である。私がアルムシヴィの声となる。私の姉や兄よりも、世界は私を知る。私は霊魂を冥界に運ぶ者。ヴェロスの雑草を刈る者。ヴェロスは持ちこたえられぬ中心である。アイエムは構想で、セトは結末である。私は排除されねばならない謎である。だからこそ私の言葉は歯で武装している。

「支配する王は私に立ち向かい、私の前に立たねばならない。私の罰から学ばなければならない。彼に分かるように私が示す。彼は男性であり女性であらねばならない。私のようにならなければならない。

「なぜなら支配する王は、他者に自分と同格のものを見ては何も支配できない」

ヴィベクがまだ完全でなかった頃にホーテーターが言われた言葉である。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Fourteen

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第十四説話

ヴィベクは頭のない状態で八十八日間モラグ・バルと横たわっていた。その間にデイドラ公は戦詩人の足を戻してデイドラの血で満たした。こうして巨大化したヴィベクは永遠に大地へ害を与えることはなかった。ザクロの宴により死者の霊魂が数多く戻ってきたため、息子たちや娘たちには果物以外にも豊富な食糧があった。

宴の最中にスキャンプの公爵が現れ、モラグ・バルは七つの旗を見て怒った。強姦の王が必要となり、時の残りの間問題を抱えた。彼の軍団とクウッタの軍団の間で戦争が始まったが、モラグ・バルとヴィベクの子たちは力も形も複雑すぎた。

そのためスキャンプの公爵とその子たちは劣るようになった。モラグ・バルは彼らにこう言った: 「お前たちは嘘つきの子、犬の子、狼の頭の女の子だ」彼らはそれ以来使い物にならなかった。

金色に光る知恵をもった聖なる者ヴィベクが、ついに戻ってきた。体が丁寧に扱われていたことを、頭は知った。彼がモラグ・バルにそう言うと、何々のごとく動く男爵に礼を言うように言われた。「私は自分の歓喜を洗練する術を未だ知らない。私の愛は槍のような形になってしまう」

アイエムの慈悲を受け継いでいたヴィベクは、モラグ・バルに腹の魔法を教えることにした。お互いの槍を出し合って比べた。始まらぬ者に滅び以外のものをもたらせるよう、ヴィベクは強姦の王のものに新しい言葉を噛み込んだ。それ以来これは禁断の儀式となったが、秘密裏に行う人々もいる。

その理由はこうである: 見ていたヴェロシや悪魔たち、怪物たちがみな自分たちの槍を取り出したのである。多くのものが噛まれ、大地が濡れた。そしてこれがモラグ・バルの最後の笑いだった:

「かつてないほどの力が集まり、その重みで割れる大地を見よ!」

すると結婚式の行われた広い悪地が砕け、炎が飛び散った。そして今はもうないが、当時にすれば悲惨なレースが開幕した。噛む者として生まれ、ひたすらに噛みながら、彼らは狂ったように走り、ヴェロスの地を横切ってレッドマウンテンの岸まで向かった。

しかしヴィベクは強姦の王から得た秘密を利用し、その槍からさらに恐ろしいものを生み出した。彼はモラグ・バルを噛む者たちの亀裂へと突き落とし、二度とその王を美しいなどと称賛しないと誓った。

ヴィベクは泣きながら周囲の者たちを新しい槍で殺した。彼はそれをムアトラ、つまりミルクテイカーと名付け、そこからチャイマーの秘術師たちにも彼の怒りが伝わった。この時ヴィベクに打たれた者はみな不毛となり、骨のような形にしぼんでしまった。その骨の道で作られた言葉を星たちが読み、それ以来天に子供は生まれなかった。ヴィベクは噛む者たちを残らず見つけだし、その子孫に至るまで九の隙間によって殺した。賢い者は未だにムアトラから隠れる。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Fifteen

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第十五説話

アルムシヴィとその王ホーテーターの善き治世の下で、チャイマーとドゥエマーが共存していたレスデイニアの時代の話である。ヴェロスの神々が宇宙などの物質を作りに出ている間、ホーテーターが混乱してしまうこともあった。そのような時にはいつでもヴィベクが彼を導いた。これが支配する王の三つの教訓の三つ目である。

「支配する王は、その製作者たる私を排除する。全ての子はそうあらねばならない。彼の最大の敵は、偽りの夢を見るシャーマト。ホーテーターよ、彼かあなたか、どちらかが砂利だ。誤った道を歩いてはならない。愛の罪に気をつけよ。彼の言葉を見よ」

私はシャーマト
私は音楽よりも古い
私には光がある
私には星がある
私には
古の海がある
眠れば私の姿を見るだろう
中心で踊る私を
破滅ではない
私の家だ
私は世界の口の中に
星を入れる
世界を殺すために
門を崩せ
私の盲目の魚たちよ
新しきフロギストンで
泳ぐがいい
門を崩せ
耳の聞こえぬ月たちよ
歌いながら焼けよ
そして私を中心に周るがいい
私は音楽よりも古い
私には光がある
私には星がある
私には
古の海がある

「お前は何度でも現れるが、彼を破壊できるのはお前しかいない。私がそれを許すかどうか、すでに分かっている。武器を持たずに彼のねぐらへと入り、この言葉を用いよ: エ・ガルトク・パドメ[チム]・エ・アルタドゥーン。もしくは用いずともよい。人間は一時的な神話である。暴力により天へと届く。お前にこの魔法を授ける: お前が支配する世界は一時的な希望でしかなく、お前は不確実な文字に書かれなければならない」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Sixteen

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第十六説話

ホーテーターは学んだ教訓の理解に苦しみながらモーニングホールドを歩いた。どうしても頭に定着させられず、言葉を真に受け止められないことに危険を感じていた。ヴェロスの光であり、王であり主であるヴィベクを探し求め、あろうことか誤りの聖堂で彼を見つけた。そこで精巧なハサミが彼の髪を切っていた。物乞いの王が織機を持っており、彼の髪を使って成人と死の地図を作っていた。

「主よ、なぜこんなことをしているのですか?」ネレヴァルは言った。

ヴィベクはこう言った。「炎の場所を確保するためだ」

ヴィベクが苛立っていたことはホーテーターに明白だったが、それは迫りくる新たな力の影響ではなかった。黄金の戦詩人は生まれる前にドゥルーたちから学んだように、水の顔も発動していた。

「炎から身を守るためですか?」ネレヴァルは言った。

ヴィベクはこう言った。「真に見ることができるようにだ。そして、このパドメの誤りの家の祭壇があれば、自分の秘密のさらに向こうを見られる。水の顔は嘘をつかない。嘘をつくどころか、考える余裕もないほど忙しい海から来ている。揺らめく水の動きは、真実を示す」

「考えすぎて、全てがおろそかになってしまうことが怖いのです」ネレヴァルは言った。

ヴィベクはこう言った。「では暴力により天に手を伸ばすといい」

そして頭の中を静めるため、ホーテーターは斧を手に取った。それに名前をつけ、最初の月へと進んだ。

そこでネレヴァルはクレーターの議会に出迎えられた。彼らはホーテーターのことを知っており、月の領域へと入ってきた大地の王を拒絶した。彼を囲むように動いた。

「月で王冠や王権は認められない」彼らは言った。「ライオン、大蛇、数学者など、王国の代表者も同じだ。我々は、移住し古代の国となった者たちの墓場だ。女王も玉座も必要ない。あなたの見た目は明らかに太陽のもの、つまり盗んだ思想の図書館のようなものだ。我々に涙や悲しみはない。書かれている通り、我々の革命は成功したのだ。あなたはホーテーターであり、ここでは歓迎されない」

そしてネレヴァルは息切れするまで墓場の亡霊たちを切り続け、ついにその議会が新たな法を定めることはできなくなった。

彼はこう言った。「私は滅びゆく奴隷ではない」

議会のうち、ホーテーターの攻撃に耐えて生き残ったのは数名のみであった。

クレーターの生き残りはこう言った。「独占は新しいことではない。全ての原因はそのものにある。このモチーフは英雄の伝説と関連がないわけではない。あなたは創造的な衝動で動いていない。あなたは運命の重みの下を行く。我々は墓場であるが、棺ではない。その違いを知れ。あなたはただ掘り進めただけで、眠らせる亡霊を増やしたわけではない。あなたの主張の中心には、弱い出来事の優位性がある。大地に裁かれるということは、わけも分からず玉座に座ることと同じだ。これ以上我々を傷つけても死者は増えず、何も得られないだろう」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Seventeen

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第十七説話

「私は煙の地図である」

これにより、ヴィベクは以前よりもさらに偉大となった。アルムシヴィとその王ホーテーターの善き治世の下で、チャイマーとドゥエマーが共存していたレスデイニアの時代の話である。

「私は形を変える、ゆえに努力せず私を求めるべきである」

ホーテーターはまだ斧で天を制圧しようとしていた。マグナスの力で太陽の図書館から追い出された。デシャーン平原の沼地を出たところの野原で、ヴィベクが彼を見つけた。二人はしばらく無言で歩いた。ネレヴァルは恥をかき、ヴィベクにはまだ慈悲があった。

しばらくすると彼らは東の海を渡り、蛇と雪の悪魔の地へ向かっていた。ヴィベクは海外の戦闘様式をホーテーターに見せたかったのである。彼らはツァエシの王の枕元の本から慣用句を学んだ。その形はこのページの本質に似ている。ツァエシの大蛇たちは西への復讐を三度以上誓っていた。

彼らはさらに歩き、地図の端にある尖った水を見た。ここで制約の霊魂が彼らにスポークを与え、残りの車輪を見つけるよう命じた。

ホーテーターはこう言った。「世界の端は剣でできている」

ヴィベクはそれを訂正した。「世界の下の歯だ」

彼らは北の古の森へと向かったが、そこで見つけたのは氷漬けになった髭の王のみだった。

彼らは黒き民の住む西へと向かった。一年間そこの剣聖たちに学び、その後もう一年ヴィベクが彼らに小さな報酬の美徳を教えた。ヴィベクは王を妻とし、やがては西を完全に破壊する怪物の種族を生み出した。ある戦士の長に、ヴィベクはこう言った:

「我々は眠っているかのように話し、振る舞ってはいけない」

南でも学べることがあるのではないかとネレヴァルは不思議に思ったが、ヴィベクは何も言わず彼をレッドマウンテンへと連れ戻った。

「ここが最後の最後だ」ヴィベクは言った。「この中でシャーマトが待っている」

だがシャーマトと戦うにはまだ早いことを二人とも知っていた。彼らは互いを相手として戦闘を始めた。こうしてヴィベクは全てのヴェロシに見えるようホーテーターを示した。傷はアイエム・アズラの恵みで閉じた。戦闘が終わると、ホーテーターはさらに七つのスポークを得ていたことに気づいた。それらを繋げて杖を作ろうと試みたが、「まだその時ではない」とヴィベクに止められた。

「どこでこれを見つけたんですか?」ネレヴァルは言った。

知らぬうちに得ていたものもあるが、全て世界中から集めたものであるとヴィベクは言った。「私が車輪だ」とヴィベクは言い、その形になった。中心の虚無が永く続く前に、ネレヴァルはスポークをはめ込んだ。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Eighteen

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第十八説話

ドゥエマーとの戦争の前に、ホーテーターに教えられることは全て教えたとヴィベクは感じていた。この時点で戦詩人は時の書の執筆を始めねばならないと決断した。なぜなら、年を重ねた世界が歪みつつあったのである。

ヴィベクはモーニングホールドに入り、ムアトラから逃げ出した九体の怪物と戦うことをアイエムに告げた。

「私はまた戻る」彼は言った。「ドゥエマーの偉大な建築家に、最後の一撃を浴びせるために」

アイエムはこう言った。「彼らは強いが、九体のうち八体しか見つけられないでしょう。あなたが時の書を作る決断をしたことで、九体目はすでに消滅しました」

アイエムは彼自身のことを言っているのだと、ヴィベクは理解した。

「何を悩んでいるの?」と彼女は聞いた。

彼は悩みがあるからこそ三位一体の剣なのである。それを知っていた彼は、恥も恐怖も感じなかった。その代わり、この言葉で説明した:

「透明の門の一員があまりに古くなり、後継者が実際の模型の改善ではなく、現在の世界の状態に合わせた関連した模型になることがあるだろうか? 未来に起こることがセトに理解できないほど奇妙でない限り、母であるあなたが心配する必要はない。処刑人と愚か者も同様だが、私はそのどちらでもない。

「理想の形は変わるかもしれないが、本質は変わらない。だが西でもレインメーカーは消える。もう誰にも必要とされていない。

「以前の模型が理想に基づいて置かれているのではなく、無意識に常時変わりゆく定命の問題と繋がっているという理由で、それを追放できるだろうか?」

ヴィベクが完全だった頃、アイエムに言った言葉である。賢き者はこれを誤って解釈してはならない。

アイエムはこう言った。「だからあなたはネッチマンの妻の下に生まれ、母親の像と一つになり、水の中、炎の中、鉄の中、灰の中、東の全ての芸術が一つとなり、六倍の知恵を持ち、男と女の融合体、魔法の両性となり、戦いの原理、言葉における性の死、中界で唯一の存在となったのね」

その時ヴィベクは時の書を記録する意味を理解した。

この説話は禁じられている。

この世界とその他の世界において、十八引く一(勝者)は魔法の円盤であり、暴力によって天に届くよう投げられる。

この説話は真実ではない。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Nineteen

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第十九説話

ヴィベクは鎧を身につけ、交流と情報で埋めつくされた空間なき空間へと足を踏み入れた。それは出会って来た全ての考えを記した地図であり、神聖な火花のような行事であった。彼はこう言った。「ここから八体の怪物に攻撃を仕掛ける」

そしてヴィベクは、星のように輝く心から現れる蛾を見た。レッドマウンテンの灰よりもひどい埃をまき散らしていた。彼は比類なき支配する王の二つの頭を見た。そして八つの不完全なものが貴重な石にすり込まれ、拘束具のような冠にはめ込まれていた。彼はそれが双頭の王の二つの王冠であると理解した。双頭の王の口には川が流れ込んでいた。

するとヴィベクは秘密の扉の中央に仮の家を建てた。そこから来る時代を見ることができた。その家についてこう書かれている:

一つ目の礎には指があり
地に埋められ
ゆっくり土の中を指す
北は予測できない
だがそれでも心は自由だ

二つ目の礎には舌があり
埃すらも饒舌になる
聞けば愛が見える
古の蔵書庫は必要としている

三つ目の礎には少量の糸があり
あなたの好きな色の形をしている
少女は誰が置いて行ったか知っているが
掘り起こすことを恐れている
先に繋がれたものを見ることを

四つ目の礎には九つの骨があり
それは黒猫から慎重に取り除かれた
この言葉の形に並べられ
我らを敵から守っている

あなたの家はもう安全だ

ならばなぜ――

あなたの家はもう安全だ

ならばなぜ――

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty

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第二十説話

最初の怪物は実は二体であり、親であるヴィベクと同じように二度生まれていた。ムアトラから逃げ出した八体の中で強い方ではなかったが、その行動は不安を起こさせるものだった。彼はムーンアクセルとして知られ、自然界に残された弱点を刈り取っていた。これは二度行われると言われ、二度目は必ず破壊か不文の法をもたらしていた。彼は多面体のような見た目をしていた。

ムーンアクセルが危険であるという情報はなかったが、槍が効かなかったため、ヴィベクは持たれざる剣を使わざるを得なかった。怪物と交戦する前に、戦詩人はこう問いかけた:

「どうして槍が効かなくなった?」

ムーンアクセルはこう答えた。「私は二面的で変幻自在だ。どれも長くは続かないが、私は多数の直線から成り立っている。これにより、私は直線的なものを全て無視できるようになった」

幸いにも曲線状の持たれざる剣はムーンアクセルを切ることができ、陽が昇る頃には多くの傷口から血を流していた。彼を即座に殺せば自然界の弱点を閉じ込めてしまい元に戻せないため、ヴィベクはそうしなかった。ヴィベクはすぐに地理を正しく記せたため、ムーンアクセルを殺す準備が整った。

ヴィベクはおぞましい巨人の姿になって立ち上がった。西に手を伸ばし渓谷を手に取り、角のようにして持った。東に手を伸ばしニックスハウンドを一握り掴んで食べた。彼らの霊魂を渓谷に吹きかけると、解かれぬ女のようなひどいうめき声が鳴り響いた。彼はこう言った:

「圧倒されるがいい」そしてムーンアクセルは盗まれた魂の曲線に圧倒された。それらは樹脂のように怪物へ巻き付き、彼も二面性も身動きがとれなくなった。 「これでお前は解決された」そう言ってヴィベクは彼の子孫をムアトラで貫いた。ムーンアクセルは動かぬものとなり、すなわち砕かれた。

ムーンアクセルの直線はヴェロシの哲学者たちに回収されて洞窟へと運ばれた。そこで一年を掛け、ヴィベクは息子の直線を謎の車輪のスポークへと変える方法を哲学者たちに教えた。これが最初の旋回学校の誕生であった。それ以前は炎の表面しかなかった。

ヴィベクは初めての車輪の弟子を見てこう考察した:

「卵の殻を纏った世界は、この三つの距離に覆われる恐ろしい所有物と似ている。それは魂を壊され、私の名前と同様に生きている。この修道院であなたは歩くべき一つの道を見つけた。剣のように起伏があるが粗雑なものだ。あまりに尖っていて、声を潜めないと舌から出血してしまう。長く続きすぎた帝国のように、看板が以前の意味を失わせてしまう場所だ

「剣は政治からの離別である。

「私の息子のよくできた線を見よ。星の知恵で作られ、全ての手足が中心から均等な距離にある。私の意思で解体されたのか? 第二段階などあるはずがない。私の存在が五つの要素を広め、卵の殻を纏った世界と同様に崇高な運命を引き起こすものであると考えるべきである。こう考えれば荷馬車の車軸を壊せる。そして飛べる」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-One

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第二十一説話

車輪の言葉、その一

「スポークは混沌の八つの要素であると、時の法則により定められている。トカゲの神々がストライキングと呼んでいる、いわば静的変化である。これが爬虫類の車輪であり、動かないものの序章となるコイルの可能性である」

その二:

「エドラから借りられた骨であり、我らの住む新しい星の濡れた大地、シシシットへ贈られた八つの手足である。その中ではなく外にアービスがある。説明のつかないものは大抵円形であり、これもそうである。円とは、攻撃を重ねながらも決して噛みつかせてはもらえぬ混乱した蛇のようなものである。エドラは違うことを言うだろうが、彼らは嘘つきである以前に与える者であった。嘘により噛みつく者となってしまったのである。彼らの歯は考えを変えさせる。変わるということは偽りの口の中へ入ることである。たとえ懐柔であっても飲み込まれる」

その三:

「悟りを開く者は、世界に食われなかった者である」

その四:

「十六番目の贈り物の手足の間の空間、悪魔の公を表す形。それが鍵であり錠であり、系統でありマンティコアである」

その五:

「王を横にしてみれば、先人が神像を作るために使った塔が見えるのみである。中心を見れば穴と二匹目の蛇が見えるのみである。それは手を伸ばす者のために子宮を準備していて、正確であり魔法などない」

その六:

「二匹目の蛇の心の中に、秘密の三角形の門がある」

その七:

「秘密の三角形の門を横にすれば、秘密の塔が見える」

その八:

「塔の中の秘密の塔は、唯一の神である私の形をしている」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Two

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第二十二説話

そしてヴィベクは最初の旋回学校を去り、空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗くと、二匹目の怪物であるトレジャーウッドソードを見つけた。ザクロの宴から月日が経ち、低層のヴェロシの家を教える存在となっていた。彼らはその力をこう称えた:

「トレジャーウッドソードは高貴で輝かしい者たちの光である! 使用した者は自らを知る!」

戦詩人はモラ家の先人のアルコーブで客人となっていた。そこの花冠の公は北の悪魔たちを倒した英雄であった。ヴィベクは骨たちを呼び集めた。彼はこう言った:

「ゴミを漁る者が絹のサッシュを見つけたからといって、前任者の偉大なる体系を見つけられると思ってはいけない。完全なる幸せは泣くことによってのみ手に入る。私の結婚の残された部分を(自由に)返してもらおう、そうすれば神の思考の領域から消さないでおく。あなたの線には、私の姉アイエムの気に入りそうな魔法がある。彼女の暗い知恵に免じて、謙虚にもお願いをしているのだ」

壁から歩く骨が現れた。古の魔法の行いに倣って、下あごに貴石を三つはめていた。そのうちの一つはオパール色のオパールであった。歩く骨は中間の公に一礼してこう言った:

「トレジャーウッドソードは我々の家を去らない。より大きな影である黒き手のメファーラと契約が交わされた」

ヴィベクは一つ目の貴石に口づけをし、こう言った:

「動物の絵よ、無礼な歩く者よ、水の中でも灯り続けるランプへと戻り、これ以上無駄な伝言を蓄えるな。下がれ」

二つ目の貴石に口づけをし、こう言った:

「すぐに消散する誇り高き残留物よ、私の姿から何かが保証されると思うな。皮膚の下にあるものに何も求めるな。私は永久に主である。下がれ」

オパールに口づけをし、こう言った:

「お前を下へと連れて行こう」

そしてヴィベクは隠された場所へと引き下がり、モラグ・トングの暗黒の母たちを見つけ、その全てを妻として夏の塩のような味の忠誠心で満たした。彼女たちは黒き女王となり、百の殺人的な息子たち、千の殺人的な腕、十万の殺人的な手とともに叫び、路地、宮殿、工場、街、秘密の部屋の中で大きな動きが発生した。ラアシムの持ち物の中での動きは波のようで、時の狭間でうねり、全ての運命は飲み込まれたナイフ、うめき声の殺人、神による濡れた死の抹消へと導かれた。

暗殺者の王は、ヴィベクにトレジャーウッドソードを差し出した。

「モラ家の公もあなたに好感をもっているようです」と暗殺者の王は言った。「彼をデイゴンの端に配置しました。彼の目は邪悪な者のための炎の祈りにはめ込みました。口には鳥を詰めておきました」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Three

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第二十三説話

剣の言葉、その一:

「剣は美味な料理のように扱われ、象徴的なコラージュである。人生の前半において役に立つ。これを知らぬ王朝はない」

その二:

「動かぬ戦士は私の手法の一貫性を理解できる。真の眼が手に入る。私の臣下、支配下であることを喜ぶがいい。私はあなたたちのために剣の街を作る。つまりそこに住む人々を、より良い形へと切り取る法である」

その三:

「私が鎧を着て現れれば、女性はすぐにドレスを燃やす。血を流した放浪者のように私の下へ這いつくばる。小さな霊魂は跡形もなく死ぬ。あなたの日々を殺しの日々としたいのなら、アルムシヴィの中でも私に従うといい。エ・アルタドゥーン、武器の三つ目の法である」

その四:

「動かぬ戦士が疲弊することはない。戦闘中でも穴を掘って眠り、力を回復させる」

その五:

「本能は反射行動ではなく、用意された小さな奇跡である。どの戦士が台頭するかを決めるのは私である。幸運を求めてはいけない。勝つために私に仕えよ」

その六:

「活動の見えない期間は、絶対なるものへの愛である。ネッチマンの妻から神が生まれたことは、愛から優しさが取り除かれたことを意味する」

その七:

「真の剣は世代の鎖を切ることができ、それはつまり敵の作った伝説である。私は亡命した庭園であると考えよ。それ以外の全ては手入れされぬ雑草である」

その八:

「二つ目の道によって鍛えられた古の道を授けよう。古の道ほどの大きさのある剣を扱うには巨大な手がなければいけないが、それほどの者は棒切れだけでも太陽を突ける」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Four

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第二十四説話

そしてヴィベクは暗殺者の家を出て、空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗くと、ホードマウンテンという三匹目の怪物を見つけた。自由に動きながらも等間隔に配置された戦士たちで構成されていて、雲を切るほどの高さの戦士を中心に、木のように広がっていた。その姿はスカートのようで、裾の部分は灰の中を走る軍団で構成されていた。

ヴィベクは我が子の円錐形に感心しながら、生まれる前に様々な戦闘様式を教わった時の喜びを思い返していた。

ヴィベクは「責任」と言いながらヴェロスへ入っていった。

だが怪物に剣が届く距離まで近づける前に、三つの低層の家がホードマウンテンを危ういネットで捕らえた。主を見ると、ヴェロシは歓声を上げた。

「我らは喜んで仕え、勝利します!」彼らは言った。

ヴィベクは勇敢な者たちに微笑み、祝賀の悪魔を呼びだして勝者に付けた。捕獲された怪物の周りでは愛と責任感が漂っており、その中心でヴィベクは骨の頭飾りを被っていた。彼は笑い、神秘的な冗談を言い、三つの家の長を引き合わせて新体制を確立した。

「お前たちはこれから永遠に私のボイアント・アーミガーだ」と彼は言った。

するとヴィベクはムアトラでホードマウンテンを貫き、骨の入った大きな袋へと変えてしまった。右手でネットに触れて言葉へと変え、それを全て北東に投げた。中身が砂糖のように散乱し、ヴィベクとボイアント・アーミガーたちは笑いながらその下を走った。

ついにホードマウンテンの骨は地面に落ちて剣の街の土台となり、ヴィベクはそれに自らの印の名をつけた。ネットはその合間に覆いかぶさって骨と骨をつなぐ橋となり、その線は彼の聖なる英知に触れていたため、知られうる世界の中で最も完璧な街道となった。

多くのヴェロシが新しい街を訪れ、アイエムとセトもそこに祝福を与えた。街は笑いと愛と、木の形をした敵の子で埋めつくされた。

アイエムはこう言った:

「私の兄弟の街に、ホーテーターの生まれたインドリル家の聖なる加護を与えよう。その力と玉座に並ぶものは天下にない」

セトはこう言った:

「私の兄弟の街に、モラグ・バルの残した暗い街角を歩ける安全を与えよう。そして強き者への私の名であるこの呪文を与えよう: これで道に迷った者は、故意でなければ守られるだろう。道や路地を文明の謎の道で満たし、街に心を与え、凝縮されたアルムシヴィへの道筋となろう」

こうしてレスデイニアの時代にヴィベクの街が誕生した。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Five

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第二十五説話

街の言葉:

「全ての街は硬い光でできている。私の街も、彼の街も」

「だがやがて光は弱まり、ヴェロスの眩く残酷な天使が現れる。彼は怪物になる前の悪魔のような姿のベクで、青白く痩せていて、美しかった。皮膚は鳥の骨の上に薄く延ばされ、羽の生えた蛇がその腕を囲んでいた。背中からは翼が広がっていて、赤と黄色の先端は太陽に照らされて刃のようだった。燃え上がる髪の毛の束はまるで水中にいるかのように浮遊し、彼の頭を照らす光を浴びて白く輝いていた。その存在は否定しがたく、耐えがたい恐ろしさであった。

「ここは神の街、他とは違う。他の国の街はその民を眠らせ、東へと歩き、私に忠誠を誓いに来る。永遠の冷気で凍り付いた北の首都の人々は、ヴィベクの街の前で我々に頭を下げる。

「自らによって考案された道が、血の中を走る。私は自分自身を建て直した。乱暴な道標は私の腕に沿って立ち、やがて内海となる。快楽を生む道具のように、私の体は私の降臨を見守るために集まった人々で埋めつくされている。私の脊髄は、私という街への本道である。血管や通路では数え切れぬほどのやりとりが行われ、放浪、放浪、放浪する者たちは街中を歩き、私をさらに大きくする。私の頭蓋骨の空洞には聖堂が立ち並び、それを王冠として永遠にかぶり続ける。神の唇の上を歩くがいい。

「それらは私に新たな扉を与え、売り買いされる市場の活気により簡単に不死を行き来する存在となる。子供たちは叫びながら遊び、笑い、楽しみ、欲し、片面には私の顔、もう片面には街の全貌が写る新しい通貨をやりとりする。私は新しい窓の一つ一つからそれを凝視する。やがて百万の眼を持ち、夢を見る虫となる。

「忙しく行き交う人々の中で、赤い火花を散らす戦争のラッパは家畜の鳴き声にしか聞こえない。異端者たちは広場で処刑される。私は丘を越えて広がり、発疹のように次々と家が建つが、搔きむしることはない。街とは狩猟に対する解毒剤である。

「私はランターンで空洞を照らし、私の名の書かれた燭台に何度も何度も蝋を注ぐ。その名は数えきれず、辺りを囲み、マントラに司祭、神の街、隅々までその名で埋めつくし、車輪を付けて回転し、流れる川の言葉は足音でクスクス笑い、売り、盗み、探し、私とともに歩く者に心配は無用である。これによりアービスの計画に花が咲く。これがPSJJJJの約束である: 卵、像、人、神、街、国。私は仕え、仕えられる。私は針金と糸とモルタルで作られ、前任者を、そして私のいない世界を引き継ぐ」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Six

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第二十六説話

そしてヴィベクは最高の建築物を後にして空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込み、四匹目の怪物であるポケットカバルを見つけた。

怪物は、皇帝カサダケが自生する極東に住むチャイマーの魔術師たちの呪文リストの中に隠れていた。ヴィベクは単なる旅人に扮したが、魔術師たちに見つかるように感知できる薄い布を纏っていた。彼はムアトラから単純な歩くドワーフを作った。

しばらくすると見えざるものは東の図書館に紛れ、歩くドワーフにポケットカバルの言葉を吹き込んでは、魔法が解けると逃げていた。この盗みを一年か二年続けるうちにムアトラは腹を病み、歩くドワーフは魔術師の塔の奴隷の檻の近くで爆発した。するとポケットカバルは、奴隷の口の中へ入り込んで再び隠れた。

すると奴隷たちがガヤガヤと話を始め、魔法が飛び交うのをヴィベクは眺めた。彼らは檻を揺らしながら半分の讃美歌を歌い、それは禁断の難解な知恵へと形を変えた。連祷の鬼が現れ、溢れたものを飲んだ。奴隷の話声が主要な場所以外を破壊したため、盗む者たちが隣り合う場所から横向きに入ってきた。

当然ながら巨大な虫が現れ、その中には東の偉大な魔術師が入っていた。ヴィベクの変装を見破り、戦詩人が神聖であることは分かっていたが、自らの力を過信していたため厳しい口調で話した:

「ふざけた三位一体め、何をしている! 無意味な言葉に、連祷の鬼! お前が食って、食って、食い散らかしたおかげで、どうやって道理や秩序を完全に取り戻せというのだ! 他の悪魔たちと遊んだらどうだ?」

ヴィベクは魔術師の魂を貫いた。

巨大な虫が奴隷の檻の上に落ち、奴隷たちは自由に見境なく、さらに言葉を発しながら走り回った。様々な色が大地に織り交ぜられた。ヴィベクはその全てを閉じ込めるべく、ドーム状の頭をもった悪魔を作った。

「これでポケットカバルは永遠にここに封じ込められる。ここは魔術が無力化され、蔑まれる呪いの地としよう」

そして彼はムアトラの髭を掴んで持ち上げ、ドームの悪魔の半球体を後にした。そこの境界線に警告と、誤りを含んだ入場の歌を置いて行った。半死半生のムアトラの偽物の骨を使って要塞の理屈に基づくテントの支柱を作り、破壊的な言葉は永久に閉じ込められた。

セトが現れて兄弟の作ったものを眺めた。正確さの王はこう言った:

「八体の怪物のうち、最も難しい。宝物にして良いか?」

ヴィベクはセトにその許可を与えたが、絶対にポケットカバルを中界に放ってはいけないと告げた。彼はこう言った:

「私は旅の途中でここに秘密を隠し、愚か者から保護するためにムアトラと似たものを作った。このドームの中で、人はもう一時的な神話ではない」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Seven

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第二十七説話

言葉の言葉、その一:

「全ての言語は肉に基づく。詭弁家に騙されてはいけない」

その二:

「三つ目の道は、恐れることなく興奮を探る。おかしな者の努力はそれだけで社会として成り立つが、書かれた場合に限る。賢き者は一つの法を別のもので代用することがあり、時にそれは矛盾するが、それでも特定の手法を用いていると言い張る。口語においてこれは真実であり、全ての言葉に共通する」

その三:

「赦免のために謝罪の領域に踏み込んではならない。表現の向こう側に罪などない。盗む者の住む隣り合う場所には、声と思考の中間の錯覚があり、それは作られたものである。これにより私は、どの角度から見ても完璧な正確さの議長から確実性を奪った。声の領域から外れると、確かなものはない」

その四:

「真の創作物とは、沈黙から作られる。それは何も参照しないことから生まれる沈黙である。それはつまり死者のことだ」

その五:

「最初の意義はいつも隠れている」

その六:

「謝罪の領域は完璧であり攻撃を受け付けない。そのため賢き者はそれを避ける。三位一体の集結は世界であり、行動を起こす言葉である。三つ目の道である」

その七:

「自らの最高の格言を抑える賢者。それは盗人であるため、手を切り落とすべきである」

その八:

「壊れた地図の服を着るのは愚か者と異端者のみである。地図は怠慢の出口である。埃を被った舌であり、つまりは多くの者が完結した物語と思い込む図表だ。飲み込まれるまで、どんな言葉も真実ではない」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Eight

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第二十八説話

そしてドーム状の悪魔のことはセトに任せ、ヴィベクは空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込むと、五匹目の怪物であるルディーマンを見つけた。

ドゥルーが世界を支配していた頃、その頂点にはデイドロスの公モラグ・バルがいた。その当時はとげで覆われ、鎧を着て海に適した姿をしていた。多くの子を生んだヴィベクは、その時モラグ・バルの古い象徴を世界へ落とした。死んだ記憶の甲羅である。それをヴェロシの子供が着て村の人々の関心を得ようとしていなければ、怪物にはなっていなかった。

ルディーマンは八体の怪物の中で最も単純であった。彼を着た者は強力な殺人者となったが、それ以上は何もなかった。彼は物理的な世界に存在していた。彼を特別な存在にしていたのは地理だけである。

ヴィベクが男の子の村グニシスで彼を見つけると、武器が乱暴にぶつかり合い、大地が持ち上がった。彼らの戦いはウェストガッシュを作り出した。今でも、そこを訪れる放浪者はその音を聞く。剣が甲羅にぶつかる音、神の唸り、怪物の脚の骨が折れる音である。

勝利したヴィベクは、自分の母を改造したドゥルーのところへルディーマンの甲羅を持って行った。書くには難しい名を持つドゥルーの女王は、自己孵化の時期だった。彼女の番人たちがヴィベクから贈り物を受け取り、地上から守ると約束した。ドゥルーが嘘をついた記録は、これが初めてである。

十年後、今度は涙の近くで、ルディーマンが再度現れた。災厄を信仰する気まぐれな呪術師によって着られていた。ドゥルーたちは守るどころか、その生きた鎧に不撓性の秘術を染み込ませていた。その呪術師に覆いかぶさると脱皮し、彼の骨を五つの隅まで伸ばした。

ヴィベクは再び怪物と相対すると、その足から三つの村の残骸が滴るのを見た。彼は巨大化し、象徴的なコラージュを用いてルディーマンを殺した。海のアルトマーはもう信用できなかったため、彼は甲羅を誠実で忠実なナンバールームの秘術師たちに託した。彼らにこう言った:

「ルディーマンから哲学者の鎧を作るといい」

秘術師たちは賢者に甲羅を巻き付けた。それが二つの大きな数字による一連の飾りとなり、そのうちの一つは背が高く、もう一つはその腕の下にあった。それらは甲羅の周りを走り、互いをすり抜けながら、もう役に立たない十二と十三の間の数字から聖なる樹脂を引き出して塗っていた。賢者が呼吸できるよう、神の表皮に金の藁を素早く通した。儀式の銅版画が凝固する樹脂に引き込まれると、チャイマーの口の中でしか答えの見つからない死者と方程式の長いリストが、ヴィベクの恐ろしく光る爪によって刻み込まれた。爪の先からは焼け付くような液体が流れ、儀式の銅版画の溝を満たした。それは賢者の殻に関する文様となり、その後永久的に神学者に調べられる。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Twenty-Nine

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第二十九説話

数字の言葉:

1. ドラゴンブレイク、または塔。 1
2. 左右像。 68
3. 透明の門アルムシヴィ。 112
4. 災厄の四柱神。 242
5. 世界の五角。 100
6. 歩く道。 266
7. 中央の剣。 39
8. 車輪、または八人の与える者。 484
9. 不在の者。 11
10. アルトマーの部族。 140
11. 主の数字。 102
12. 天。 379
13. 大蛇。 36
14. 王の咳。 32
15. 取り返す力。 110
16. 許される冒涜。 12
17. 投げられた円盤。 283
18. 卵、もしくは六倍の知恵。
19. 仮の家。 258
20. 月のラティス。 425
21. 子宮。 13
22. 不明。 453
23. 空洞の預言者。 54
24. 星の傷。 44
25. 皇帝。 239
26. はぐれ次元。 81
27. 秘密の炎。 120
28. 溺れたランプ。 8
29. 囚われた賢者。 217
30. スカラブ。 10
31. リスニングフレーム。 473
32. 偽りの呼び声。 7
33. 守護者。 234
34. 無法の文法。 2
35. 監督のシャツ。 191
36. 時。 364

「数字とは、耳の聞こえぬ目撃者の存在である。彼らはその神格の最後の一片であるアービスにしがみつく。数字の形とは、その現在の活用法であるが、上にも書いたようにこれは愚かである。象徴に執着するということは、確実すぎる」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty

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第三十説話

そしてヴィベクはナンバールームの秘術師たちを後にし、空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込むと、六匹目の怪物であるシティーフェイスを探した。しかし見つからずに苛立ち、秘密の怒りを抱えながらモーニングホールドへ戻り、高次について聞いてきた秘術師を殺した。

ホーテーターであるネレヴァルはこれを見てこう言った。「なぜこんなことをするのですか? 秘術師たちはあなたに指導を求めています。彼らはあなたの聖堂を良くするために働いています」

ヴィベクはこう言った。「誰も私が何であるかを知らない」

ホーテーターは頷いて研究に戻った。

シティーフェイスが親から隠れた方法はこうである: 彼はハノートという名で生まれ、力を欲し、寄り添う大衆の周波数に同調した難解な風の神経であった。村に根付いて拡散し、そこの人々の中に隠された占星術、文化の星図を見出し、その共鳴は彼の頭を混乱させた。ハノートは隣り合う場所へ横向きに入り、成長を続け、未知だった。声の上では新たな不死の感情に震え、中界に知られる三十のものよりも多く吸収した。ハノートが故郷をひどく恋しがると、盗む者たちがそれを奪った。

盗む者はこう言った。「孤独な者の新たな感情は、狂気から来る。これはもうない。我々のものだ」

盗む者は自分たちの街を作ったことがなく、全ての星を聖なる光で照らすヴィベクの街を見て目を奪われていた。

「こういう理由でベクの存在は我々の領域に入り、我々の切望により引き寄せられ、虚無に隠れている。その上に我々の希望の塔を建てる」

レスデイニアでは長い年月が過ぎ、ドゥエマーの大司祭たちはヴィベクのようなもの、盗む者の新しきハノートのようなものを建てていた。ホーテーターは勇敢になりすぎて戯言を言っていた軍と戦っていて、ネレヴァルはアイエムの孤児の軍団の力を借りてその撃破を手伝った。彼はヴィベクに戦利品を渡しに行くと、主がシティーフェイスの攻撃を受けているのを見た。怪物はこう言っていた:

「ベクとベクよ、我々はお前たちの街に取って代わるために来た。我々は人知を超えた感情の場所から来た。我々の民はそれで命を落とした。二つの目的で来たが、そのうち一つのためにしか残れない。お前たちに文化の誤りを正させるか、単純に力でお前たちのものを奪うかだ。二つ目の方が楽であると我々は思う」

ヴィベクはため息をついた。

「私の指導に取って代わるか」彼は言った。「ずっと前にお前を殺すつもりだったが、私は疲れてしまった。レスデイニアは病を患い、私にはもう不明の出来事の想像上の比喩に付き合っている時間はない。これを受け取るがいい」

そして彼はシティーフェイスの希望の塔に触れて、盗む者たちの誤りを正した。

「これもだ」

そして彼はエトスナイフでシティーフェイスの心臓を貫き、それはラクート・アイ・エ・アルタドゥーン・アイ、正しき商業の短剣だった。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-One

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第三十一説話

レスデイニアではさらに長い年月が過ぎ、ドゥエマーの大司祭たちはヴェロスの支配者に戦争を仕掛ける準備が整いつつあった。この時ホーテーターはアイエムの夫、三位一体の最初の聖人となっていた。ヴィベクは息子や娘を探すことに疲れ、休憩をとっていた。

ホーテーターは妻にこう言った。「私の師ヴィベクはどこだ? 冷たくなったが、それでも愛している。彼の悲嘆は、国全体の肌を変えてしまった。近頃はヴェロスのどこを探しても見つからない。そのせいで人々は暗くなっている」

三位一体の剣は、黄銅の包囲攻撃機械を製作するドゥエマーにより発生した小さな怪物たちと戦っているのだと、アイエムは困った夫に慈悲深く言った。彼女はホーテーターを自分の中に招き入れ、主の居場所を見せた。

ヴィベクであることを選んだアルムシヴィの一部は、ウェストガッシュのフルートとパイプの鬼たちとの戦いを終え、誤りの聖堂の連祷の間で座っていた。再び時の書に書き込み始めた。その前に水の顔になる必要があった。そうすることで古き聖堂の青銅と新しきものの青を分け、幸福な執筆ができた。そして大いなる月からまた羽を取り、さらに殺す必要があった。そうすることで定命の者の真実を書くことができた。最後に濡れた言葉でモラグ・バルとの結婚を強いられたザクロの宴を思い返し、メファーラとしての自らの存在を固め、黒き手で執筆した。彼はこう綴った:

最後に彼の声を聞いた時、そこには僅かに苛立ちが表れていて、私は自制し他者の意に服することを学んだ。その後私は聖なる炎を纏い、エターダに均衡などないことに気付いた。彼らは嘘つきであり、迷った根であり、私にできることは道理に解釈することしかなかった。それでも人々の欲求は満たせない。私は慈悲の椅子に座って批判し、目覚めの状態、生まれながらの欲求の側面である。水で書かれ、悪をも含むまでに広がるこの書の中でのみ、私は疑念を表すことができる。

するとヴィベクは(一般の読者向けに)その上からインクを被せ、代わりにこう綴った:

黒い紙の中で、丸腰の私の最後の景色を見つけよ。真実は私の夫のようである: 壊すことを指示され、手順と雑音で満たされ、重く打ちつけ、図面に書かれた重み、戦棍からのみ学べる教訓である。私の声が聞こえる者たちは打たれ、その灰の中で何人かは死ぬといい。見つけた者は、光によって殺され、裏切りの家のように殴られた彼を見つけるといい。時は金ならば、不死の私は秘密の暗号だ。私は絶望の太鼓を分かつ者であり、真実の反響するこの王冠を被るべき者として中界の人々に選ばれた。私はぼろぼろの救世主である。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-Two

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第三十二説話

戦棍の言葉、その一:

「壊滅の喜びとは、非現実へと消える喜びである。眠る世界に挑む者は皆この活動の一員となりたがる。私は槌をもって、分裂した二重性を疎外することを非難する」

その二:

「定命であることの罰として、私の説話を受けよ。土から作られることは看守たちからそう扱われることである。これがデイドラの鍵であり錠である。なぜ彼らが妥協から逃げたと思う?」

その三:

「ヴェロシよ、あなたの皮膚は子を宿した暗闇となった。私の悩みがこれを引き起こした。ボエシアがあなたに痣の色になることを求めたことを忘れてはいけない。あなたたち逃亡の民に命を教える方法が、痛み以外にあるだろうか?」

その四:

「金床ではない賢者は、標準的な文でありそれ以上ではない。それはつまり死者であり、四つ目の歩く道である」

その五:

「美徳の正しい理解とは、演出と殺人である」

その六:

「最後には、太鼓の拷問から解き放たれながら、その傷を楽しむ人質とともに喜べ。太鼓が壊れ、あなたは蜂の巣にいることに気付く。つまり、あなたの眠りは終わった」

その七:

「疑り深きは壮観であり、嘘は理論的な刺激でしかない」

その八:

「ではなぜデイドラはアービスに干渉したがるのか、聞きたいか? それは彼らが過激な評論家であり、殉教者と同等に必要な存在だからである。他の者よりも強い邪心をもった者がいることは錯覚でない。というより、必要な錯覚である」

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-Three

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第三十三説話

そしてヴィベクは、打ちつける光の言葉を生み出すまで長い間思案を続けた誤りの聖堂の連祷の間を出て、空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込むと、七匹目の怪物であるライロックを見つけた。 ライロックはヴィベクの二つ目の開口部から生まれ、また別の忘れられしギルドである掃討によってザクロの宴から追放された。掃討は彼が怪物であると思わなかったため、手から飛び立って天へと昇ることを予期していなかった。

「私は永遠に存在しえないはずの金色の知恵と力をもって生まれた! この力をもって私は隠されし天へと招かれた!」

それは星でないもので作られた鱗の毛布のことであり、その数字は十三だった。ライロックは愚かさで満たされ、全ての人間の宗教の中に隠れる虚無の亡霊と交渉した。虚無の亡霊はこう言った:

「私と百年過ごせば、どんな神も逆らえないような力を授けよう」

だが百年経つ前にヴィベクはライロックを探し始め、見つけた。

「愚かな石め」ヴィベクは言った。「鱗の毛布に隠れることは、何もないところに印をつけることだ。その交渉は支配する王のためにのみある!」

そしてヴィベクは名付けられた斧でライロックをバラバラに切るため、ホーテーターを天へと送った。ネレヴァルは盗みの南極の星と戦士の北極の星と和解した。天空にのみ存在し、太陽マグナスの見習いによって治められていた三つ目の極とも和解した。彼らは領地を自由に歩き回る許可を与え、隠されし天でライロックを探すための赤の目を与えた。

偶然にもネレヴァルは先に虚無の亡霊と出会い、探す場所を間違っていると言われた。それに対しホーテーターが「私かお前か、どちらがだ?」と問うと、虚無の亡霊は両方と答えた。この二者の間で他にどんな言葉が交わされたかは、この説話に書かれていない。

しかしライロックはこの混乱に乗じ、街の神ヴィベクに攻撃を仕掛けた。三体の黒き守護者たちに急かされたのである。彼らは中界の王に敵意はなかったが、ライロックを速やかに追い出したかった。

まるで地獄の有料道路のように空の穴から流星が降ってくるのを見て、ヴィベクの民は悲鳴を上げた。だがヴィベクが片手を上げるとライロックは街の真上で氷漬けになり、ヴィベクはそれをムアトラで貫いた。

(二つ目の開口部を貫くことは、現在禁じられている)

ネレヴァルが戻ると、主の街の上で氷漬けになった彗星に気付いた。取り除くべきかとヴィベクに問いかけた。

「愚かなホーテーターよ、そうしたかったならすでに自分でしている。奴の最後の意思を残したまま置いておく。もし街の人々の私への愛が消えることがあれば、その破滅を防ぐ力も同時に消える」

ネレヴァルはこう言った。「愛はあなたの思うままです」

ヴィベクはホーテーターに微笑み、真実の大臣になったと告げた。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-Four

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第三十四説話

そしてヴィベクは真実の省を出て空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込むと、最後にして最強の八匹目の怪物を見つけた。グルガ・モル・ジルなど複数の名を持っていた。賢き者は他の場所でこの力の連鎖を探さねばならない。

ヴィベクはホーテーターを呼び、ネレヴァルは初めて仮の家へと足を踏み入れた。彼はヴィベクが何年も前に見た光景を目にした。双頭の支配する王である。

「あれは誰だ?」と彼は考えた。

ヴィベクはこう言った。「征服の赤い宝石だ」

ネレヴァルは恐怖のためか主の返答に苛立った。「なぜあなたはいつもそんなに曖昧なのですか?」

そうしなければ自分自身の存在を裏切ると、ヴィベクはホーテーターに言った。

二人は中界へ入り、かつてアイエムとセトがヴィベクを見つけた場所の近くの村へ向かった。八匹目の怪物はそこにいたが、怪物らしい行動は起こさなかった。困った顔をしながら足を海につけて座っていた。親を見た彼は、なぜ自分が死んでオブリビオンへ戻らねばならないのかと聞いた。

そうしなければ自分自身の存在を裏切ることになると、ヴィベクは八匹目の怪物に言った。これでは怪物が満足していない様子だったため、まだアイエムの慈悲を残していたヴィベクはこう言った:

「炎は私のものだ、飲み込まれるといい
そしてボエトヒーアの家の
パドメの祭壇に
秘密の扉を作るといい
そこは安全で
見守られている」

怪物は穏やかな表情でムアトラを受け入れ、彼の骨は死者の街ナルシスの土台となった。

ネレヴァルは準備していた斧をしまい、眉をひそめた。

「なぜ」彼は言った。「八匹目の怪物がこんなに簡単に諦めると分かっていたなら、なぜ私を連れて来たのですか?」

ヴィベクは長い間ホーテーターを見つめた。

ネレヴァルは理解した。「自らの存在を裏切る必要はありません。好きなようにお答えください」

ヴィベクはこう言った。「私の子の中で最も強い者は、先に安らぎを与えさえすれば反抗せずにムアトラに屈すると分かっていた。だからお前を連れて来た」

ネレヴァルは長い間ヴィベクを見つめた。

ヴィベクは理解した。「言いなさい、ホーテーターよ」

ネレヴァルはこう言った。「これで私があなたの子の中で最も強い」

この説話が、死ぬ定めにある読者にとって安らぎとなるように。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-Five

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第三十五説話

愛の言葉:

「ヴェロシの正しい魔法の製法は古代の伝統から続いているが、その力は死んでいる。つまり少なくとも代用された。真実の薬効は正義の伝説の確立に起因する。回復効果は同様に犠牲の精神に起因する。公も族長も天使もみな、この考えに同意する。これは主に儀式、ナイフでの戦闘、狩猟、詩人の探究などに見られる多産の廃止に基づく見解である。洞窟の光の日々からくる大事な儀式の際には、月の流れへの態度を和らげよと言う他ないだろう。この先ずっと先の話だが、私の支配は最上級の愛の行いとして見られ、それは星の運命と狭間の結婚からの帰還である。それはつまり五つの角すべてから訪れる大災害のことである。後に続くのは希望と狂気に区別される補正であり、変わらぬものが定期的に死ぬことでのみ必要となる状況である。宇宙の時は繰り返される: これについては前世で書いたことがある。潜水の真似事は愛の兆候であり、下界への愚行であり、つまり黄金時代の中で自らの外にあるものについて読むことになる日である。犠牲という概念の落とす陰であるその日、全ての歴史はあなたが何であるかを喜んで見る。悪を愛したあなたを。そのような段階で力を保つことは、継続的な霊魂としか言い表せないものの存在を認めることである。愛により地平線から身を守れ。純粋な存在とは聖なる者にしか認められておらず、その形は無数にあり、半数は恐ろしく、残りは確実かつ目的のない部品へと均等に分けられている。五つ目の歩く道以外でここに到達する愛の者は遅れる。五がこの世界の限界である。愛する者は最高の国であり一連の信仰である。彼は比類なき聖なる街である。未開の怪物の地が規則である。これはアヌとその生き写しによって明確に証言されており、実際には起こらなかったことを愛は知っている。同じように、絶対の現実を象徴する他のものは古の考えであり、墓かそれに近いものに入るべきである。この言葉はメファーラの掟に直接命じられたものであり、性交と殺人の起源であるそれは、私の介入なしにその思想を取り入れる者にのみ倒せる。宗教的な精鋭は傾向や相互関係ではない。信用に足らぬ海の影響と星の統治によって補完され、獲物がなくては意味をなさない剣によって中心で支配されている考えである。これは神の愛であるが、彼はさらに見せてくれるだろう。肉食でありながら重大な収穫に役立ち、ある者がなるべき存在になるシナリオであり、男であり女であり、魔法の両性である。暴力の基準を示しても、原初の霊魂たちの書いた条約によって固定されているためほとんど意味をなさない。これは好機とみるべきであり、決して退屈ではないが、愛する者になるよりも愛する者に口づけをする方が簡単であるため諦める者もいる。下層にはこのような魂、浅い宝の洞窟が多く存在し、集まっては拡張することで証言するが、愛は相当の(計り知れないほどの)努力によってのみ満たされる。

言葉の終わりはアルムシヴィである。


Chapter Thirty-Six

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第三十六説話

アルムシヴィとその王ホーテーターの善き治世の下で、チャイマーとドゥエマーが共存していたレスデイニアの時代の話である。ただしドゥエマーは愚かになり主たちに反抗していた。

歩く黄金の投石機と、炎や詩の歌を作るものを吐く強力な精霊たちを引き連れ、彼らは要塞から打って出た。彼らの王はドワーフオークのドゥマクであったが、大司祭は有害なるカグレナクだった。

山の上下でドゥエマーとの戦いが激化し、北方人が再びイスミールを引き連れてカグレナクを助けに来た。

チャイマーの軍を率いていたのは滅びぬ奴隷、斧をエトスナイフに持ち替えたホーテーターのネレヴァルであった。彼はレッドマウンテンでドゥマクを殺し、初めて心臓の骨を目にした。

黄銅の人々がモーニングホールドの十一の門を破壊し、その後ろからドゥエマーの音の建築家たちが現れた。アイエムはマントを脱ぎ捨て、三位一体の蛇の女王となった。彼女を崇拝していた者たちは星の意味に圧倒された。

海の中ではセトが動き出し、碧水晶とサンゴの城で組織していた軍を引き連れた。ドゥエマーの戦闘兵器をまねた正確なドゥルーが海から現れ、敵のものを海の中へと引きずり込み、永遠に海に葬った。

ホーテーターがシャーマトを求めて深入りしたため、レッドマウンテンが噴火した。

するとドゥエマーの大司祭カグレナクはヴィベクに似せて作ったものを披露した。それは歩く星であり、三位一体の軍を燃やしヴェロスの中心地を破壊し、そこに内海が生まれた。

そしてアルムシヴィのそれぞれがともに浮かび上がって一つになり、世界に六つ目の道を示した。アイエムは星から炎を、セトは謎を、そしてベクは足を奪った。それはモラグ・バルの贈り物より前に作られたもので、真実の手法である偉大なる槌によって破壊されていた。ドゥエマーの魂は歩けなくなり、この世界から取り除かれた。

レスデイニアはなくなった。愚か者たちの全ての悪行から救われたのである。アルムシヴィは始まりの場所から網を引き、レッドマウンテンの灰を捕らえた。それはドゥエマーの有害なる者であり、中界の全てに悪影響を与えると分かっていたため、食べた。アルタドゥーン・ダンメリ!

言葉の始まりはアルムシヴィである。私はヴィベクとしてこれを授けよう。